こんにちは、Nです。
私たちの所属する「マーケティング室」が組織改編と同時に「販売企画部」
に変わりました。ちょっぴりクラシックな雰囲気の名称になりましたが、
業務内容は基本的に変更がなく、ブログの更新も同じペースで続けていきますので
引き続きよろしくお願いいたします。

さて、7月に突入しましたね。
梅雨でお天気はすぐれませんが、7月は個人的に予定が盛りだくさんなので
体調管理に気をつけて元気に乗り切りたいと思います。

世間は夏休みを控えていることもあり、博物館や美術館にも
楽しい大型展示、世界的に有名な展示品が日本にやってきます。
楽しみにしている展示は2017年7月18日から10月15日まで
国立国際美術館(大阪)で展示されるブリューゲルの「バベルの塔」です。

絵画について解説されている展示会特設サイトはこちらから

7月2日までは東京で展示されていたので、もうご覧になられた方も
いらっしゃるかもしれませんね。

「バベルの塔」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
旧約聖書の「創世記」の中に登場する天に届く巨大な塔のことですが、
一般的には比喩的に「空想的で実現不可能な計画のこと」
を指す場合があります。
それにしても、どんな風に日常会話で使うのでしょうか。
少なくともNは日常会話の中で使ったことがありません。

【バベルの塔、使用例】
社員A「こういうハカリを作りたいと思うのですけど」
部長B「ふっ…まるでバベルの塔だな」
社員A「できないと思われることを実現するのが大和製衡じゃないのですか!」
部長B「そうか…よし、やってみるか!まずは開発課に相談だ!」

という感じでしょうか。

しかし、「これは無理かも…」と思うことを実現するのは
大和製衡の得意技です。
つい先日も、難しかった案件をひとつ完成させました。
それは大和製衡の展示ルームの新設です。

古かった部屋を改装し、お客様や社員が大和の歴史やルーツを
感じとっていただける空間を作りました。

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まず最初にお迎えするのは大和製衡株式会社の前身である、
川西機械製作所製の航空機「春風号」です。
この春風号は戦後、日本を一周した航空機で、
国民の大きな期待と注目を集めました。
航空機のイメージが平和的でワクワクするものへと変わっていった瞬間の
象徴的な存在であったのではないかと想定されます。

この画像の加工もなかなか大変だったポイントです。
昔のものなので高解像度の資料が残っておらず、悪戦苦闘の末、
Tがこのサイズまで出力できる状態に仕上げてくれたというのも、
Nの思い出になっています。

なぜはかりの会社なのに航空機が最初に登場するのか…?
ということに関しては以前の記事がありますので併せてご覧くださいね。
その時の記事はこちらから

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展示は創業者である川西清兵衛の紹介、川西家の歴史へ続きます。
今でこそ「ベンチャー企業」という言葉が広く流通していますが
ベンチャー企業の先駆けであったということも感じとっていただけます。
それにしても、昔の人の正装は凛々しくて格好がいいですね!

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続いて、大和製衡としての会社のあゆみ、
歴史的に貴重な製品展示のコーナーです。
より間近に当時のままの風合いを感じていただけるように、
背の高い壁や棚を作らずに展示してあります。

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展示ルーム内は落ち着いた雰囲気になるように心がけて作りました。
イメージはホテルのラウンジ…とまではいきませんが、
それに近いものを想定して作っています。

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こちらのコーナーに展示してある一番左のものはなにか想像がつきますでしょうか。
棹式のベビースケールです。
赤ちゃんがどれぐらいミルクを飲んだのか、体重の増減などを
細かく管理することは健やかな健康のために必要なことです。
赤ちゃんを育てる親にとって、なくてはならないベビースケール。
昭和初期から皆様の元へお届けしていたと思うと、嬉しい気持ちになります。

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フォトコーナーでは天皇皇后両陛下にご来社いただいた際の
記念写真を中心に展示してあります。
当時の工場の雰囲気と共に、緊張の面持ちの社員の表情を見ることができます。

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何気なく飾られている小型のはかりにもこだわりが詰まっています。
中にはレア商品として先日のブログでも紹介させていただいた
キッチンスケール™「Antique™」のゴールドバージョンもありますので要チェックです。
その時の記事はこちらから。

展示してあります書籍やカタログ、広報誌はご自由にご覧いただけます。
特に、昭和20年代頃の広報誌はとても面白いのでおすすめです。

大和製衡の長い歴史を詰め込んだ空間を作ることには
とても苦労しましたが、勉強になった部分も多く、この展示ルームを
作るにあたり、プライベートでも多くの博物館を見学したり、
会社の資料館を見学させていただいたりしました。
その際にご案内してくださった担当の方が皆さん揃って製品、
歴史について熟知していたことも印象的でした。

よし、では大和製衡でも見習ってみよう、とのことで…
先日社内で行われた販売店研修会にて、展示ルーム内のご説明を。

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たくさんのお客様の前で堂々と説明するTの様子を見て、
Nはお姉さん、というよりも母のような気持ちになりました。

何もできていない状態の空間を展示ルームにする、というスタートの
時点では重い責任を感じましたが、年配の社員の方々が年表の前半あたりで
「うわぁ~懐かしいなぁ!この時はこういうことがあったなぁ」
「この製品の設計に関わったぞ」

と楽しそうに話されている様子を見ると、
一時は「バベルの塔」かと思われたプロジェクトを無事に終えることが
できたことに大きな達成感を感じずにはいられませんでした。

*現在こちらの展示ルームは一般公開されておりませんが、
ご来社いただいた方、商談でお越しの方は営業担当者、販売企画部メンバーに
お声がけいただければ、喜んでご案内させていただきますので
どうぞ機会があればご覧ください。

N